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無住の古刹に咲くあじさい「仁平寺」など─終了しました
高野山、熊野古道などが「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産登録された和歌山県。
有田市にある仁平寺(にんぺいじ)は、かつて真砂寺と呼ばれ、七堂伽藍もあった古刹ですが衰退し、仁平年間(1151~3年)に再興されました。現在は無住で、有田市指定文化財の兜跋毘沙門天像などの古色ある仏像が安置されています。6月初旬から中旬にかけて、境内には約1,000株のあじさいが咲き誇り、別名「アジサイ寺」とも呼ばれています。古いお堂と幾重にも花をつけたアジサイの姿は、絶景です。
和歌山市の国指定文化財「名勝 養翠園」庭園でも梅雨入りと前後して、アジサイが見ごろを迎えます。養翠園のアジサイは、日本原産のヤマアジサイ、ガクアジサイで、この季節だけ「あじさい小路」と名付けられた一角を通ることができます。養翠園庭園は、紀州徳川家第十代藩主徳川治寶により造営された松を主体とした約33,000㎡におよぶ大名庭園で、四季折々の花木が訪れる人々を静かに迎えてくれます。
6月14日(水)には、世界遺産の熊野那智大社(那智勝浦町)で、無病息災と自然の恵みへの感謝をアジサイに込めて神前に奉献する「あじさい祭り」が開催されます。那智大社では、40年以上前からあじさいが植栽され、アジサイ園や参道には約10種類、3000株のアジサイが咲き誇ります。「あじさい祭り」では、「豊栄の舞」という巫女の神楽が奉奏されます。また、昼ごろまでに訪れた参拝客には、「直会(なおらい)」として、長生殿で抹茶とお菓子の振る舞いも。6月末までアジサイ園が無料開放されます。
奈良時代、時の権力者の姫として生まれながら、継母に命を狙われた中将姫が、身を隠したと言われる伝説が残る橋本市恋野(こいしの)区の「恋し野の里あじさい園」にも約5000株のアジサイが植えられ、6月18日(日)に「第10回あじさいまつり」が開催されます。近くには、中将姫ゆかりの中将倉や糸の懸橋、布経の松、観音堂、雲雀山、福王寺、琴の淵などの名所が残り、これらを巡るハイキングコースもあります。
<「仁平寺」のアジサイ>
◆見ごろ:6月初旬から中旬
◆所在地:和歌山県有田市糸我町西191
◆アクセス:阪和自動車道有田ICから国道42号を経由、車で約10分
◆料金:無料
<「名勝 養翠園」庭園の概要>
◆アジサイ見ごろ:6月中旬から7月上旬
◆所在地:和歌山市西浜1164
◆アクセス:JR「和歌山駅」・南海「和歌山市駅」からバスで「養翠園前」下車、徒歩7分
◆開園時間:9:00~18:00
◆入園料:大人600円、小学生以下300円
<「熊野那智大社 あじさい祭り」の概要>
◆開催日:2017年6月14日(水)
◆所在地:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1
◆アクセス:JRきのくに線「紀伊勝浦駅」からバスで「那智山」下車、徒歩約10分
<「恋し野の里あじさい園」の「第10回あじさいまつり」の概要>
◆開催日:2017年6月18日(日)
◆開催地:恋し野の里あじさい園(和歌山県橋本市恋野)
◆アクセス:JR和歌山線「隅田駅」から南へ徒歩25分
◆料金:無料
いずれも詳細は、公益社団法人和歌山県観光連盟の公式HP「わかやま観光情報」をご覧ください。
https://www.wakayama-kanko.or.jp/
イベント情報
https://www.wakayama-kanko.or.jp/event/
<写真提供>
公益社団法人和歌山県観光連盟