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日本最大のキリコも登場「珠洲(すず)の秋祭り」─終了しました
能登半島の先端にある珠洲(すず)市。「スズ」の名が歴史上最初に出てくるのは、平城京出土木簡(713年)と言われています。その名の由来には諸説ありますが、一説には「スス」は本来「稲」のことで、収穫祭に12個の小さな鈴を結った神楽鈴を振って報謝の舞を舞うときの、シャンシャンと鳴らす鈴の音に由来するとか。
能登半島では、7月初旬から10月中旬まで百数十を超える地区でお祭りが行われます。中でも豪華な切子灯籠が担ぎ出される「キリコ祭り」は、奥能登で発祥し、その後中能登へ伝搬していきました。珠洲市では、9月上旬から10月下旬の約50日間、連日市内のどこかの集落で秋祭りが行われ、お神輿の灯り役である「キリコ」は、なんと100基以上あると言われています。
キリコは、笹に御神灯をつけた笹キリコからその笹が木製になり、漆・金箔や彫刻が施されるようになって、その高さや豪華さを競ったことから、各集落ごとに特色あるキリコが生まれました。キリコは神輿のお供役として担ぎ出され、無事お旅所にお着きになるか、入り宮になるまで夜道を照らす灯りとしての役目を果たすものです。日本最大のキリコが登場する「寺家の秋祭り」など珠洲市の6つの秋祭りをご紹介します。
また、珠洲の秋祭りの動画は珠洲市のHPから見ることができます。
http://www.city.suzu.ishikawa.jp/soumu/suzu_festival.html
<「寺家(じけ)の秋祭り」開催概要>
日本最大のキリコが登場する須須神社の秋祭りです。最大のキリコは、高さ16.5m、重さ4トン、屋根の大きさは12畳もあります。その上、総漆塗りで金箔と彫物で装飾された豪華で美しいキリコが夜通し町内を巡行し、朝方まで続きます。
◆開催日:2016年9月10日(土)~11日(日)※毎年9月の第二土曜日
◆開催場所:珠洲市三崎町寺家
◆アクセス:須須神社/木ノ浦線「須須神社前」徒歩すぐ
<「蛸島の秋祭り」開催概要>
200余年の歴史がある高倉彦神社の秋祭り。総漆塗りで豪華な彫刻が施されたキリコは能登のキリコの中でもひときわ美しいと言われます。11日夜には、境内の神楽殿で江戸文化の華を伝える早船狂言が上演されます。
◆開催日:2016年9月10日(土)・11日(日)※毎年同日
◆開催場所:珠洲市蛸島町
<「大谷の秋祭り」開催概要>
大谷川沿いの集落を中心にキリコが練り歩き、2日目には、神輿巡行とともに獅子舞の乱舞が行われます。
◆開催日:9月10日(土)・11日(日)※毎年9月の第2土曜日・日曜日
◆開催場所:珠洲市大谷町
<「上戸の秋祭り」開催概要>
人形を飾った高さ約8mの曳山3台が町中を華やかに練り廻ります。曳山の上では、真っ赤な着物姿の子どもたちが木遣り歌「キャラゲ」を披露します。
◆開催日:9月14日(水)※毎年同日
◆開催場所:珠洲市上戸町
<「正院の秋祭り」開催概要>
須受八幡宮の祭礼。2日目に行われる「奴振り」は、花模様のドテラ姿に鈴をつけ、化粧前掛けをした若者たちが威勢のよい掛け声で、シャンガと呼ばれる毛やりを振り回しながら町中を練り歩きます。
◆開催日:9月14日(水)~15日(木)※毎年同日
◆開催場所:珠洲市正院町
<「宝立町(ほうりゅうまち)鵜島(うしま)の秋祭り」開催概要>
能登のシンボル見附島がある鵜島の秋祭りは、山車の上に人形や館を飾り、上には大きな岩山と呼ばれる5枚の布を覆いかぶせます。曳山の上では、子どもたちが木遣り歌「キャラゲ」を歌い山車を誘導します。
◆開催日:9月15日(木)、16日(金)※毎年同日
◆開催場所:珠洲市宝立町鵜島
◆アクセス:北鉄奥能登バス 宇出津真脇特急「南鵜飼」下車、北鉄奥能登バス 珠洲特急「珠洲鵜飼」下車
詳細は珠洲市観光サイト「すず観光ナビネット」をご覧ください。
http://www.city.suzu.lg.jp/kankounavi/
<写真提供>
「すず観光ナビネット」