まち自慢.net
日本最大級の自然群生地で「クマガイソウの里まつり」─終了しました
野生のランの中で最も大きい多年草である「クマガイソウ」。源平合戦が行われていたころ、一の谷の合戦などで知られる源氏方の武将・熊谷直実(くまがいなおざね)が流れ矢を防ぐために背負って戦った布の袋「母衣(ほろ)」に形が似ているために、この名で呼ばれるようになりました。紅紫色の網目状脈がある袋のような花弁が特徴で、5月初旬から下旬ごろに可憐な花を咲かせます。
かつては日本各地の森林に自生していましたが、観賞用としての乱獲から、今では環境省のレッドデータブックの絶滅危惧種に指定されています。現在、群生する自生地としては福島市水原地区を含め全国で3ヶ所ほどになってしまったと言われています。
自然群生地としては日本最大級の水原地区では、2002(平成14)年に「水原の自然を守る会」を発足させ、開花の時期に「クマガイソウの里まつり」を開催することで、公開保護を行っています。
今年も5月8日(月)から28日(日)に「第14回クマガイソウの里まつり」を開催、9:00から16:00まで公開しています。
会場には、クマガイソウだけでなく、希少なヤマブキソウやニリンソウも群生、豊かな山野草を見ることができます。
また、福島県には、自生地ではありませんが、二本松市の「羽山の里クマガイソウ園」やいわき市の田人町など、個人が植え育てているクマガイソウの群生地があります。開花の時期にはいずれも公開されますので、群生地巡りを楽しむこともできますね。
<福島市松川町水原「第14回クマガイソウの里まつり」の開催概要>
◆開催期間:2017年5月8日(月)~28日(日)
◆開園時間:9:00~16:00
◆開催場所:福島県福島市松川町水原クマガイソウの里
◆アクセス:JR東北本線「松川駅」「金谷川駅」から約10km
◆保護活動協力金:一人300円(中学生以上)
◆主催:水原の自然を守る会
◆HP:一般社団法人 福島市観光コンベンション協会 福島市の総合観光情報ナビ「こらんしょ ふくしま」
<二本松市「羽山の里クマガイソウ園」>
約20アールの個人所有の園内に1万5千株のクマガイソウが植えられています。遊歩道も整備されています。
開園期間(クマガイソウ祭り開催):5月7日(日)~28日(日)
場所:福島県二本松市戸沢字柏久保160
アクセス:国道4号から約20km。国道349号線「道の駅ふくしま東和」から約5km
管理協力費:300円
HP:二本松市観光連盟 http://www.nihonmatsu-kanko.jp/
二本松市観光連盟>観光スポット>「オープンガーデン二本松」
<いわき市「田人町のクマガイソウ」>
約10年かけて自宅の裏山に育てられた約3万株のクマガイソウの群生地。2015年、「綱木クマガイ草を守る会」が発足。
開園期間:5月下旬まで
開園時間:9:00~16:00
場所:いわき市田人町綱木地区
アクセス:JR常磐線「湯本駅」から車で約1時間5分、常磐道いわき中央ICから約55分
管理者:綱木クマガイ草を守る会
保護協力金:300円(中学生以上)
<写真提供>
福島県観光復興推進委員会
「うつくしま観光フォトライブラリ」