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武家屋敷通りを桜色に染めるシダレザクラと桧木内川堤の桜のトンネル「角館の桜まつり」─終了しました
今からおよそ350年前、角館佐竹家二代目の義明の妻が京都三条西家からお輿入れの際に持ち込んだ嫁入り道具の中に入っていた3本の桜の苗木が受け継がれ、武家屋敷を美しく彩るシダレザクラの450本の並木になったと言われる角館(秋田県仙北市)。
「みちのくの小京都」とも称される角館には、武家屋敷のシダレザクラばかりでなく、町の中心部を流れる桧木内川堤にソメイヨシノが咲き誇る全長2キロにおよぶ桜のトンネルがあり、国の名勝にも指定されています。
毎年恒例の「角館の桜まつり」が、今年は4月20日(水)から5月5日(祝・木)に開催されます。ウェザーニュースによると、今年の武家屋敷通りの桜の開花予想は4月16日、桧木内川堤の桜は4月21日、満開は22日と26日と言われています。桜まつりのころ見ごろを迎えそうですが、お早目にお出かけになった方がよさそうですね。
<角館武家屋敷の桜>
3本の桜の苗木から始まり、現在は450本と言われるシダレザクラのうち、162本が国の天然記念物に指定されています。しかもシダレザクラが群れて咲く景観は他にはなく、高く評価されています。城下町に並ぶ武家屋敷の両側から垂れ下がるシダレザクラは見事です。
<「桧木内川堤の桜」を守り続けた住民たち>
町の中心部を流れる桧木内川堤に、1934(昭和9)年、天皇陛下のお誕生を記念して植えられたソメイヨシノ。今では全長2kmにおよぶ桜のトンネルとなっていますが、この桜が切り倒されてしまうかもしれないという危機が、かつて角館を襲いました。1972年ごろ、樹木が根をはると堤防に穴があき、そこから水がしみこむと堤防が崩れてしまうと考えられ、堤防上には樹木を植えないという規則が河川法で定められたのです。「どうにかして桜を残したい」と考えた住民たちは、この桜のトンネルを残すために文化財保護法で守ろうとしました。結果、町が堤を町道に認定。「堤防上の桜」は「並木道の桜」となって残され、国の名勝の指定を受けるようになりました。桜色のトンネルはまるで名画のような美しさと称されています。
<「角館の桜まつり」開催概要>
開催期間:2016年4月20日(水)~5月5日(祝・木)
開催場所:武家屋敷通り、東勝楽丁・表町、桧木内川堤など角館町一帯(秋田県仙北市角館町)
アクセス:東京駅から秋田新幹線こまちで約3時間12分「角館駅」下車
主催:角館の観光行事実行委員会
詳細は一般社団法人 角館町観光協会の公式HP「かくのだて観光Navi」をご覧ください。
<写真提供>
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