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活動履歴
2010 中国-杭州大会
期 間 : 2010年7月2日(金)~6日(火)
場 所 : 中国 杭州 ・ 上海
参加人数 : 約300名
概要
1. アジアファッション連合会(AFF)参加国
AFF Japan 財団法人日本ファッション協会(JFA)
AFF China China Fashion Association (CFA)
AFF Korea Korea Fashion Association (KFA)
AFF Singapore Textile Fashion Federation Singapore(TAFF)
AFF Thailand Thai Garment Manufacturers Association(TGMA)
AFF Vietnam Vietnam Textile & Apparel Association (VITAS)
2. AFFについて
ファッションを生活文化全般と広く捉え、加盟国の相互理解の下、アジアにおける生活文化の向上を図ると共に、相互ファッションビジネスを活性化させ、アジアのファッションを世界に発信することを目的に2003年12月に日中韓の連合会として発足。その後、2007年にシンガポール、2008年にタイ、2009年にベトナムが加盟し、今年で7年目を迎える。
3. 大会概要
AFF大会は、生活文化向上の啓発、および、参加国の相互理解・交流をベースにファッションビジネスの活性化を目的とし、年に一度、加盟国持ち回りで開催している。
第7回大会は、中国・上海にて開催される上海世界博覧会の会期中に合わせ開催した。
AFF大会のプログラムとしては、杭州にて開会式、ファッションショー、セミナーを、上海にて閉会式を実施。更に産業視察として浙江省紹興県にある繊維品専門市場・中国軽紡城を訪ね、世界最大規模を誇る場内および取引の様子を視察した。
4. トップ会談
7月3日(土) 14:00~15:30
Sofitel Hangzhou Xanadu Resort HotelMeeting Room
相互交流・理解の段階を経て、ビジネス振興へと活動を発展させる具体策について昨年に引き続き検討。初段階として取り組むことが決定していた「オフィシャルウェブサイトの開設」は、現在、ベトナムにてサイト構成およびデザイン開発が進行中。開設後は、相互のビジネス進出のツールとして活用する。維持・運営については、常設事務局が引き受けることが望ましいとしたものの、管理体制や費用問題と共に検討する。また、「常設事務局の設置」は、現在、臨時かつボランティアにて中国が運営しているが、今後は、タイに設置する方向で調整することとなった。これに伴い、オフィシャルサイトもタイが運営する可能性が示唆された。更に、新たな活動の一つとして検討されている「アジアデザイナークラブ」の立ち上げは、タイが草案を作成。アジアンデザイナーのプラットフォームとして機能させ、アジアンデザイナーの国際化および認知度向上を図るとプランを発表。活動内容や運営・管理などの詳細については、検討する時間が持てなかったため、各国に持ち帰り検討し、改めて協議することとなった。
次回の大会については、韓国が主催国となり、2011年10月中旬頃、韓国テグにて開催することが決定。
5. プログラム
ファッションショー見学
7月2日(土) 11:00~12:00上海世界博覧会 日本館イベントステージ
上海世界博覧会の日本館にて期間限定で実施されたファッションショーを見学。
日本ファッション・ウィーク推進機構が新進デザイナー支援として実施している「シンマイ・クリエーターズ・プロジェクト」で選ばれたデザイナーおよび中国人デザイナー、計5名の作品が披露された。
オープニングセレモニー
7月3日(日) 16:00~18:00 Hempel Headquarters Central Hall
来賓挨拶 各国代表挨拶 |
杭州市副市長 AFF Japan AFF China AFF Korea AFF Singapore AFF Thailand AFF Vietnam |
Mr. Shen JIAN 平井 克彦 氏 Mr. Wang QING Mr. Dae Yun WON Ms. Doreen Tan Mr. Sukij KONGPIYACHARN Mr. Le Quoc AN |
平井委員長より |
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■ アジアファッション連合会は、アジア各国の相互交流・相互理解をベースに、各国の生活文化向上とファッションビジネスの振興を図り、更にアジアのファッションを広く世界に発信していこうという想いを込めて発足し、順調に発展した。 ■ 年次行事のAFF大会については、2003年の東京での発足会以来、韓国、日本、中国、シンガポール、タイ、ベトナムにて開催し、回を重ね今回で第7回目を迎える。各大会は、加盟国の相互交流、相互理解を深める場として、また、次代のファッション産業を担う人材の発掘や支援を推進し、アジアンファッションを広く発信する場として、重要な役割を果たし、いずれも大きな成功を収めた。 ■ 現在、アジアは、生産拠点としてのみならず巨大なマーケットとしてすでに高い注目を浴びているが、加えて重要な点は、アジアが自らファッションを創造し、世界に発信できる存在になりつつある現状である。アジアファッション連合会は、正にアジアのファッションを世界に向けて発信する母体としてその活動を強化すると共に、今こそ相互協力体制を整え、相互にマーケット参入を可能にする取り組みも強化していく時期であり、アジアファッション連合会の活動について更なる充実が図れるよう、努力していきたい。 |
(AFF 大会 セレモニー オープニング風景) |
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杭州市副市長 Mr. Shen JIAN |
各国の民族衣装を身にまとったエスコートスタッフ |
日本 平井委員長 |
中国 QING委員長 |
韓国 WON委員長 |
シンガポール TAN委員長代理 |
タイ KONGPIYACHARN委員長 |
タイ KONGPIYACHARN委員長 |
ファションショー
加盟各国で活躍するデザイナーを1名ずつ起用し、それぞれ約10作品を発表。竹や石が組み合わさりオリエンタルな雰囲気に包まれたステージ上に、時代を捉えた様々なファッションが披露され大会を華やかに彩った。日本からは、ブランド“SHIDA TASUYA”のデザイナー信太達哉氏が参加。様々な素材と柄の組み合わせや豊かな色使いが特徴の作品は、自由なコーディネートにより、着る人によってそれぞれ異なるスタイルが表現できるとして、各国の参加者を魅了し高い評価を得た。
また、今回は、各国を代表して参加したデザイナーそれぞれをアジアの卓越した新進ファッションデザイナーとして高く評価し、表彰式を併せて実施した。
各国委員長が署名した表彰状 |
各国委員長が署名した表彰状 |
参加デザイナー
AFF Japan |
信太 達哉 氏 “SHIDA TATSUYA” デザイナー |
AFF China |
Mr. Cabeen Cabeen Fashion Co., Ltd. アートディレクター |
AFF Korea |
Ms. Gi Ryang KIM “SHOJIAMI by GIRYANG” デザイナー |
AFF Singapore |
Mr. Desmond YANG “Abyzz” デザイナー |
AFF Thailand |
Mr. Chai Jeam AMORNRAT “Chai@headquater” “Chai Rwd Label” デザイナー |
AFF Vietnam |
Ms. Ta Thuy Le HANG “LEHANG”“KASS” デザイナー |
JAPAN
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デザイナー 志太 達哉 氏(中央) |
CHINA
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デザイナー Mr. Cabeen |
KOREA
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デザイナー Ms. Gi Ryang KIM |
SINGAPORE
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デザイナー Mr. Desmond YANG |
THAILAND
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デザイナー Mr. Chai Jeam AMORNRAT |
VIETNAM
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デザイナー Ms. Ta Thuy Le HANG |
レセプションディナー
7月3日(土) 18:00~20:00Hempel HeadquartersEntry Hall
今回のセレモニー、およびレセプションディナー会場をご提供いただいたHempel International Groupの社長Zhang Jian MIN氏をお迎えし、レセプションディナーを実施。
参加者は、活気あふれる雰囲気の中、国際交流を行った。
各国委員長 およびMr. MIN (右2番目) |
披露された中国古典芸能 |
レセプションディナーでの交流風景 |
セミナー
7月4日(日) 09:00~12:00 Sofitel Xanado Hangzhou Resort Hotel Conference Room
AFF中国名誉会長Yuzhou DU氏よりスピーチがなされ、「Young Generation and Asia Fashion Trends」をメインテーマに、加盟国から招いた専門家によるセミナーを実施。
各国講師は、アジアンファッションの更なる強化・発信のためには、西洋の成功例に従うのではなく、自国のアイデンティティを重視したデザイン展開を図ること、若年層の購買傾向を理解すること、トレンドと密接な関わりを持つライフスタイルを把握することが重要と説いた。更に、中国で次世代のマーケットリーダーと言われている1980年代生まれの若者の特徴や消費傾向、また、地域によって異なるトレンドや美意識について各国のアパレル路面店の画像が用いられ紹介された。
日本からは、共立女子短期大学 専任講師の渡辺明日香氏が講演し、自身が16年に渡り観測を続けている東京のストリートファッションについて、これまでの集積データ(約15万点)を基に、歴史的な変遷をふまえて紹介した。更に、ストリートではオリジナリティー溢れる新しいファッションが次々と創造され、そのタイミングはハイ・コレクションよりも早いと発表。世界に浸透した“カワイイパワー”、エリア毎に異なる特徴を持つ“ファッションの多様化”、“クールジャパンへの関心”などにより、日本のストリートファッションが注目を集め、コレクションに影響を与え始めていると解説した。様々な事例を挙げ検証した講演は、各国の受講者から大変興味深いとの声が多く挙がった。
Mr. DU |
受講風景 |
講演者
Japan |
渡辺明日香氏 共立女子短期大学・生活科学科 専任講師 『ハイ・ファッションよりも早いストリートファッション』 |
China |
Ms. Pauline SU 中国服装設計士協会 副主席 『1980年代生まれの若者におけるライフスタイルと消費習慣』 |
Korea |
Ms. Jisoo HA Seoul National University 助教授 『2000年代における若者のサブカルチャーファッション』 |
Singapore |
Ms. Della NG Trainer Coach Consultant 『アジアのファッション・ウィンドウ』 |
Thailand |
Mr. Anothai CHOLACHATPINYO Agro-Industry, Kasetsart University 教員 『国際トレンドと地方の状況』 |
Vietnam |
Mr. Truong Anh VU デザイナー 『市場と創造のバランス』 |
日本 渡辺 明日香 氏 |
中国 Ms. Pauline SU |
韓国 Ms. Jiso HA |
シンガポール Ms. Della NG |
タイ Mr. Anothai CHOLACHATPINYO |
ベトナム Mr. Truong Anh VU |
産業視察
7月4日(日) 15:00~16:00 中国軽紡城 (浙江省紹興県・テキスタイルシティ)
400を超える紡織服装専業市場がある中国。その中で最大規模を誇る紹興県の繊維品専門市場を訪れ、場内や取引の様子を視察した。
【中国軽紡城 プロフィール】
・浙江省紹興県にある世界最大の繊維品専門市場
・1988 年、「紹興軽紡城」として開業
・1992 年、紡織服装専業市場で唯一「中国」を冠した現名称に変更
・総敷地面積 : 77.8 万㎡
・総建築面積 : 326 万㎡
・総店舗数 : 約16,000
・成約総額(2008 年) : 634.53億元 (うち輸出入12.82 億元)
・平均来場者数(1日) : 10万人
場内の様子 |
晩餐会
7月4日(日) 18:30~20:30 楼外楼 (西湖湖畔のレストラン)
Hempel International Group主催による晩餐会が行われた。開会にあたっては、同社社長Zhang Jian MIN氏よりスピーチを頂いた。
晩餐会の様子 |
Mr. MIN |
閉会式
7月5日(月) 11:30~13:00上海世界博覧会 South Beauty (会場内レストラン)
閉会挨拶として各国委員長より、成功裡に終了した大会の感想、およびAFFの今後の展望が語られた。その後、昼食兼参加者同士の懇談の場となった。
閉会挨拶をする各国委員長
上海世界博覧会 見学
7月5日(月) 13:30~16:00中国館、日本館
「中国館」・「日本館」をAFF中国、および東レ株式会社(日本館スポンサー)のご厚意により、それぞれ特別入場枠にて招待・案内していただき、内部見学を行った。
中国館内部
万博会場内
ご参加者集合写真
● 大会結果掲載紙・サイト
○繊研新聞 (平成22年7月6日(火)掲載)
○日本繊維新聞 (平成22年7月6日(火)掲載)
○日本繊維新聞 (平成22年7月8日(木)掲載)
○繊研新聞 (平成22年7月9日(金)掲載)
○日本繊維新聞 (平成22年7月21日(水)掲載)